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[記録集]我に触れよ(Tangite me):コロナ時代に修復を考える

慶應義塾大学アート・センター/慶應義塾ミュージアム・コモンズ 発行
※松本工房販売の限定版

A5判/148×210mm/160頁

表紙寒冷紗貼り、UV厚盛り印刷、リューターを使った研削、タイトル紙貼付、シリカ系接着剤による補強/2022年

AD+D+DTP:松本久木


 


「我に触れよ(Tangite me):コロナ時代に修復を考える」展は修復の観点から慶應義塾の所蔵作品を紹介しようと構想された展覧会です。
[…]
通常、私たちは美術作品を観ることによって鑑賞します。そこでは距離を取り、基本的に接触はタブーとされます。しかし、修復するには接触は不可欠です。
更に、私達はこの展覧会が2021年秋に開催されるということを看過できないと思い至りました。というのも、コロナ下では接触が忌避され、非接触こそが生命を守るために肝要であるとされてきたからです。接触忌避が日常となる中で、じわじわと失われているものがあるのではないか、接触ということを真剣に考える必要があるのではないか。今こそ「触れる」行為として修復を捉え、作品と向き合う展覧会を開催すべきであると考え、「我に触れよ(Tangite me):コロナ時代に修復を考える」というタイトルを冠しました。
[…]
本展はこれまで実際に本学が所蔵する作品のケアをしてくださった修復家の方々の多大なご助力あってこそ、成立したものでした。私達の企画に理解を示してくださった上で、異口同音にご指摘されたのは「接触を伴う修復実践は、作品に対するケアであるが、同時に絶え間ない破壊をも含むことを常に念頭に置いている」という点でした。それは、接触そのものが有する治癒と破壊という両義性が「修復」に内在していることを示唆しています。
[…]
このような展覧会を開催するにあたり、開催に合わせて事前に準備する展覧会カタログではなく、関連催事の実践についても記録し、展覧会を通しての体験も踏まえて考察した論考を掲載すべく記録集を編むこととしました。
この記録集が「修復」の観点を通して新しい作品との出会いを促し、コロナ下において「触れる」ことについて再考する契機となれば幸いです。
(「はじめに」より)


Contents

Sec.1|展覧会
我に触れよ(Tangite me):コロナ時代に修復を考える

展示風景
作品リスト
修復の過程を知る
◇中西夏之《男子総カタログ ʼ63》
◇イサム・ノグチ、谷口吉郎《旧ノグチ・ルーム》[第二研究室 談話室]
◇西脇順三郎《作品》
◇大熊氏廣、鈴木長吉《福澤諭吉還暦祝 灯台》
◇和田嘉平治《福澤諭吉像》
◇長谷川栄作《引接》
◇河野通勢《箱根芦ノ湖風景》
◇須田 寿《家鴨》
◇井上公三《花 グランドスイング》
◇大山エンリコイサム《慶應義塾志木高等学校 壁画》
◇北村四海《手古奈》
◇宇佐美圭司《やがてすべては一つの円のなかに No.1》
◇猪熊弦一郎《デモクラシー》
技法や素材に触れる/修復の現場をのぞく

Sec.2|コロナ時代に修復を考えるためのワークショップ

橋本まゆ|どうして残す?どのように残す?──子どもたちと修復について考えるワークショップ
◇港区立御成門中学校
◇慶應義塾幼稚舎
宮安章|「我に触れよ:コロナ時代に修復を考える」展を終えて
桐島美帆|彫刻を洗って、磨いて、見る──触覚鑑賞ワークショップ
黒川弘毅|“触覚の芸術”ってなに?

Sec.3|シンポジウム
我に触れよ:コロナ時代に修復を考える

シンポジウムの記録
佐藤小百合|近代と彫刻、現代と触覚
盒桐菊鵝叩峅罎某┐譴茵彭犬砲茲擦

Sec.4|エッセイ
あらためて、修復について

渡部葉子|ケアと修復、そして鑑賞──接触をめぐって
長谷川紫穂|修復という層、堆積する解釈
橋本まゆ|作品鑑賞と「修復」──子どもたちとのワークショップを手がかりとして
島田 和|大学の中の「土中古」と「伝世古」
山田桂子|模してうつす──慶應義塾における美術教育を端緒に保存修復を考える
本間 友|修復記録に触れる──修復ドキュメンテーションの共有化
桐島美帆|作品の声に耳を傾ける──大学・学校における作品のケアと修復

Sec.5|資料編

◇修復工房紹介(ブロンズスタジオ、修復研究所二十一)
◇慶應義塾美術品管理運用委員会
◇慶應義塾大学三田キャンパス関連作品
◇慶應義塾における修復活動一覧

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>>展覧会ウェブサイト


慶應義塾大学アート・センター(KUAC)
慶應義塾大学アート・センターは、1993年に開設された大学附属の研究センターです。本センターは特定の分野や思想、理論体系にかたよることなく、総合大学の特徴を活かした領域横断性、すなわちさまざまな学問分野の成果を総合する立場から、現代社会における芸術活動の役割をテーマに、理論研究と実践活動をひろく展開しています。例えば、現代芸術および慶應義塾所管の文化財に関するアーカイヴの構築、芸術関連の講演・ワークショップの企画のほか、慶應義塾大学アート・スペースの運営を行っています。アート・スペースでは、アート・センター所管のアーカイヴに関連する展示や慶應義塾所蔵の美術作品を紹介する展示など、大学の研究教育活動と密接な関係をもちながら、多岐に渡る展示企画を実施しています。キャンパス外に位置することから、学外からの来館者に開かれた、大学と地域を結ぶ空間としての機能も期待されており、2013年10月には博物館相当施設としての指定を受けました。
>>ウェブサイト

慶應義塾ミュージアム・コモンズ(KeMCo)
慶應義塾ミュージアム・コモンズは、慶應義塾が長い歴史の中で蓄積してきた、美術、考古、文学、歴史、医学など多様な領域に渡る文化財コレクションと、その背後にある教育・研究活動をつなぐ「ハブ」となるミュージアムです。デジタルとアナログが融け合う環境のなかで、文化財(オブジェクト)を基点としてさまざまなコミュニティが交流し、新たな発見や発想を生み出す場─コミュニティ全体で活用する「空き地」としてのコモンズを目指しています。 活動拠点となる慶應義塾大学三田キャンパス東別館には、展示フロアに加え、デジタル・ファブリケーションにも対応したクリエイション・スタジオを備え、実験的なイベントやワークショップをホストします。また、慶應義塾の文化財をオンライン公開するポータルサイト「Keio Object Hub」を運営し、慶應義塾のアート&カルチャーを社会に開いてゆきます。
>>ウェブサイト

















 


ISBN MK5
定価

2,200円(本体2,000円、税200円)

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