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タウリス島のイフィゲーニエ

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ 作/市川明 訳

B5変型判/228×182mm/208頁

並製本無線綴じ横本/帯ジャケット巻き/2014年

AD+D+DTP:松本久木


市川明ドイツ語戯曲新訳シリーズ第一弾
文学としても、研究の手引きとしても豊かな実りをもたらす一冊
そして、読むドラマから、上演するドラマへ!


>>Collection No.2『こわれがめ 喜劇』クライスト作
>>Collection No.3『賢者ナータン 五幕の劇詩』レッシング作

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この作品は著名な独文学者の何人かによって既に翻訳されているが、私が読んでも難解である。ギリシア神話や伝説などの知識に欠ける日本人の読者のために原作にはない説明がつけ加えられていたりして、作品のテンポ、リズムが崩れている部分もある。韻文で書かれたテクストは6、7行に及ぶことも多く、そのまま俳優が演ずることは困難である。翻訳にあたって、すべて2、3行で句点が来るように、行の配列を変えるなどの工夫をした。こうして大先輩の訳業に敬意を表し、参照させていただきながら、まったく新しい訳が完成した。読むドラマから上演するドラマへの転換が図られたと言ってもいい。 (「あとがき」より)

凡 例
本書は、J. w. von Goehte: Iphigenie auf Tauris. in: Goethes Werke Band V, christian wegner Verlag, 1952 [1955, 2. Auflage], hamburgを底本とし、新訳と注釈を施したものである。原文の韻律を玩味し、あるいは本作の日独比較研究を試みる読者・研究者の便を図り、本書では以下の点に工夫を凝らした。
1. 奇数頁に日本語訳を配し、偶数頁には、前頁の日本語訳に対応するドイツ語原文を、底本に即して附した。
1. 原文には、十行ごとに行数番号を振った。日本語訳の行数番号は、原文の行数番号に対応する箇所を示すものであり、したがって日本語訳における行数とは必ずしも一致しない。
1. ドイツ語・日本語の文法構造の相違から、数行をひとつの意味のまとまりとして翻訳しているため、行数番号や改頁箇所においても、一部語句や意味が前後している場合がある。
1. 日本語訳への注釈は、翻訳者による。なお、底本による原文への注釈は省いた。

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市川 明(いちかわ・あきら)
大阪大学名誉教授。1948年大阪府豊中市生まれ。大阪外国語大学外国語学研究科修士課程修了。1988年大阪外国語大学外国語学部助教授。1996年同大学教授。2007-2013年大阪大学文学研究科教授。専門はドイツ文学・演劇。ブレヒト、ハイナー・ミュラーを中心にドイツ現代演劇を研究。「ブレヒトと音楽」全4巻のうち『ブレヒト 詩とソング』『ブレヒト 音楽と舞台』『ブレヒト テクストと音楽―上演台本集』(いずれも花伝社)を既に刊行。近著にVerfremdungen(共著rombach Verlag, 2013年)、『ワーグナーを旅する―革命と陶酔の彼方へ』(編著、松本工房、2013年)など。多くのドイツ演劇を翻訳し、関西で上演し続けている。


ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(1749-1832)
詩人、劇作家、小説家、自然科学者、政治家、法律家。ドイツを代表する文豪であり、小説、詩、戯曲など幅広い形式で重要な作品を残した。
1749年フランクフルトの裕福な家庭に生まれる。ライプツィヒとシュトラスブルクで法律を学ぶが、ヘルダーとの出会いを契機に文学に目覚め、シュトゥルム・ウント・ドランクの代表的詩人として活躍。小説『若きヴェルテルの悩み』(1774)でヨーロッパ中に文名を馳せる。
1775年ヴァイマル公国に宮廷顧問として迎えられ、政治活動を開始。その後も要職を歴任するが、1786年には恋愛や政務の負担から逃れるべくイタリアを旅行し、古代の調和的な美に触発されて、戯曲『タウリス島のイフィゲーニエ』(1787)を執筆。さらに1794年以降のシラーとの親交を経て、調和と普遍的人間性に基づくドイツ古典主義文学を確立し、小説『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』(1796)、叙事詩『ヘルマンとドロテーア』(1797)などを発表した。 晩年は、《世界文学》《世界市民》などの語に象徴される、越境的な視点をより重視し、公務や自然科学研究を続けながら、『親和力』(1809)、『西東詩集』(1819)、『ヴィルヘルム・マイスターの遍歴時代』(1829)など円熟した作品を成した。20代から書き続けた、ゲーテ文学の集大成ともいえる戯曲『ファウスト』(「第一部」1808、「第二部」1832)を死の直前に書き上げ、1832年、ワイマールに没する。
著作のみならず彼自身の人生にも貫かれる、既存の枠組みや価値観に縛られない自由闊達さ、調和を重んずる平和的人間主義の精神は、後世の芸術・思想に多大な影響を与え、国や時代を超えて今なお愛されつづけている。









 


ISBN MK2
定価

1,080円(本体1,000円、税80円)

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