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料理した時と同じ温度では食べない、だから俺たちはこれから一度、戯れに言うのだが、料理した時と同じ温度で食べてみよう。
カルチベート・プログラム2014報告エッセイ集
合同会社地点 編集・発行
A6判/105×148mm/352頁
並製本無線綴じ/2015年
AD+D+DTP:松本久木
演劇の可能性を拡張し続けている劇団、地点。 不断に生み出される作品群は国内外で高い評価を得ているが、 創作活動のみならず、劇場文化をも自らつくりだそうと試みている。 彼らの拠点、アンダースローで開催された参加無料の「カルチベート・プログラム」。 受講者による報告エッセイ集は観客による〈一級の演劇論〉。 ....... 観劇の楽しみを個々人が発見することを目的に開催されたアンダースロー「カルチベート・プログラム」。 プログラム参加の条件は、アンダースローで地点のレパートリー6作品を観劇し3回のレクチャーに参加すること、 そして、プログラム修了後に報告エッセイを書くことでした。 2015年1月末に受講生のみなさんから続々と届いた多種多様、かついずれも読み応えのある報告エッセイ45篇。 そのひとつひとつをゆっくり読めるように、文庫本のかたちにまとめました。 本のタイトルは上演作品のひとつ、ブレヒト作『ファッツァー』(津崎正行訳)の台詞からの引用です。 ....... かつて太田省吾は、観客はひとりだと馬鹿なのに大勢になると、とたんに賢くなると言った。私は自分のことをまさにその観客のひとりであると思っている。演出とは、個人の妄想などではなく、まさに大勢の目の賢さのことだからだ。ここに記されたエッセイは、本来なら不特定多数の観客でしかない人々があえて名乗ってしまったものである。今は亡き太田省吾に読ませたい。ほら、賢い観客は、こんなことを考えていたんだよ、と。大勢から、再びひとりになる勇気を持った観客たち。彼ら彼女らの名前はもはや記号でしかない。このエッセイ集は、一級の演劇論である。私からは何も言う事はない。この感動に作品で応えていくしかない。 未知の観客たちよ、演劇には希望がある。 三浦基(「後記」より) ....... 地点|CHITEN 多様なテクストを用いて、言葉や身体、光・音、時間などさまざまな要素が重層的に関係する演劇独自の表現を生み出すために活動している。劇作家が演出を兼ねることが多い日本の現代演劇において、演出家が演出業に専念するスタイルが独特。 2005年、東京から京都へ移転。2006年に『るつぼ』でカイロ国際実験演劇祭ベスト・セノグラフィー賞を受賞。2007年より<地点によるチェーホフ四大戯曲連続上演>に取り組み、第三作『桜の園』では代表の三浦基が文化庁芸術祭新人賞を受賞した。チェーホフ2本立て作品をモスクワ・メイエルホリドセンターで上演、また、2012年にはロンドン・グローブ座からの招聘で初のシェイクスピア作品を成功させるなど、海外公演も行う。2013年、本拠地京都にアトリエ「アンダースロー」をオープン。(法人名:合同会社地点)http://chiten.org/
550円(本体500円、税50円)
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